日本のeラーニングは何故コストがかかる?


アメリカでは学生の補習、学習のためにeラーニングが結構導入されている。

確かにeラーニングがあり、教員が対応しなくても学生がeラーニングを使って授業の補習とかしてくれるなら便利だ。学生の理解度が上がればもっと面白いいろんな授業ができるから。しかもアメリカのeラーニングはコストが安く、数千ドルですむ(無制限バージョンが4000ドルとか)。

ところが不思議なことに似たようなソフトが日本語版になると年間数百万かかってしまう。日本におけるeラーニングのネックは「コストが高い」ということ。アメリカでは「コストが安い」ことがeラーニングの利点なので、不思議な気がします。

そもそもeラーニングは補習とかをわざわざチュータとか雇わないでも済ませる、つまり「経費の節約」が目的であったと思うのだが、なぜか日本では「eラーニング」そのものが目的になり、単なる講義までもeラーニングをしている事例が色々紹介されている。しかし、講義をeラーニングしたら、PCルームなんて一般教室と比べ桁違いに経費がかかっているのだから採算が取れるはずがない。eラーニングを行なうことによって経費が余計にかかっているわけです。全ての講義をeラーニングにしたら、日本の大学は全て破綻するだろう。

それでは何故日本の大学がeラーニングをするかというと、結局eラーニングという「ハコモノ(建物ではないが)」に飛びついているだけのような気がします。ちょうどいくつかの自治体がハコモノや道路に飛びついて財政が悪化したように、きちんと採算性を計算していないんですね。まあ最初はじめた大学は「ハコモノ」としての宣伝効果はあったと思いますが。。。採算をきちんと考慮したeラーニングシステム(つまり、アメリカ並みに安価な年間数十万円のeラーニング)の登場が待たれます。