白銀比キャラみ〜つけた!〜ピカチュウ〜

「アートのための数学」連動企画、「今週の白銀比キャラみ〜つけた」の紹介です。。。。

前回までに白銀比に加え、正方形も日本人の好みである事を説明しました。
日本人には 白銀比 > 正方形 > 黄金比
の順で人気があるようです。


例えばあすなろ白書のキムタクは白銀比ですが、CanCamのWEBページでは、蛯原友里さんの前髪をたらしたときの顔は正方形となっています。


さて、今回は学生が見つけてくれた白銀比キャラの紹介です。


今回のキャラクターは。。。



         ポケットモンスターの「ピカチュウ


です。ピカチュウの形を調べるために、ポケットモンスターオフィシャルページにアクセスしてみました。このページには「ポケモンせんごくずかん」というページがあるので、そこでピカチュウの形を調べてみました。ピカチュウは高さ0.4m,重さ6kgだそうです。


せんごくずかんのピカチュウの絵をどこで測るかということが問題になります。なぜかというとピカチュウはしっぽが長くてどこを測ればいいか難しいからです。そこで横方向について3通りについて測ってみました。
 
1 しっぽまで含む   1:1.04でほぼ正方形(蛯原友里タイプ)
2 しっぽ含まない。後ろ方向に出ている長い耳を含む 1:1.29 でおおよそ白銀比
3 しっぽ含まない。後ろ方向に出ている長い耳も含まない  1:1.40でほぼ白銀比

というわけで、、、



   

     『せんごくずかんのピカチュウは正方形』
     『せんごくずかんのピカチュウはしっぽを無視すると大体白銀比』  



大発見です。。






さて、実はキャラクターの中には白銀比だけでなく、正方形のものとかピカチュウ以外にもあります。それではなぜ白銀比、正方形の形が出てくるのでしょう?


この理由ははっきりとしたものはありません。人間の感性ですからはっきりとした理由はなく、色々なものが影響し合っていると考えられます。「モナリザと数学」では民族によって美しい顔の縦横比が異なることが書かれています。


モナ・リザと数学-ダ・ヴィンチの芸術と科学

つまり、日本人の方が「顔が丸っこい」のです。

他にも「日本人の顔」埴原和郎(東京大学理学部人類学教室元教授)、講談社には「ディズニーキャラクターは幼児顔」で、ぬいぐるみも幼児的な顔が好まれるようになってきたようだ、日本美人もネオテニー幼形成熟)的な顔が多くなってきたという議論があります。たしかに幼児の顔は成人の顔より丸っこく、体形も成人に比べ細長くないです。日本女性も顔の形だけでなく、前髪をたらすなど幼児の顔形に見える様にしている女性が多くなっている気がします。


白銀比、正方形が好まれるのは人々が赤ちゃんを可愛いと思うということも影響しているのかもしれません。




白銀比の説明は

アートのための数学

にあります。よろしくね。




次回の「白銀比キャラみ〜つけた!」は9月27日の予定です。
どんなキャラクターが出てくるか、お楽しみに!